あがり症はどんな症状が出る?身体症状編

あがり症の身体症状

それでは、あがり症の身体症状を見ていきましょう。

赤面

緊張したり、恥ずかしい思いをしたり、動揺したりすると、誰でも頬が赤くなりますが、これを自然な現象と考えず、自分が赤くなることをとても恥ずかしく思う人がいます。

そのため、人前に立ったり、目上の人や異性と話したり、赤面しそうな状況を避けてしまうのです。

このようなタイプを「赤面恐怖」といいます。

震え

緊張は、手や体が震えるなどの震えとして現れることが多いです。

しかし、意識し始めると余計に悪化することもあります。

手や体の震えは、職業上、重大な問題となることがあります。

医師は手術ができない、看護師は注射器を扱えない、理容師はカミソリを使えない、音楽家は人前で楽器を弾けない、といった事態が起こりうるのです。

汗をかく

緊張が高まると、汗が流れてなかなか止まらなくなる人がいます。

汗をかくことで、人と接することをためらってしまうこともあります。

緊張して汗をかくことを「発汗恐怖」といいます。

動悸、頭痛、吐き気、口の渇き、息苦しさ、顔のこわばり、便秘や下痢、めまいなど

緊張すると様々な身体症状が現れ、心配になり、さらに困難感が増すという悪循環に陥ってしまうのです。

上に挙げたあがり症の症状は、人によって現れ方が異なります。

人前で話そうとするときや初対面の人と会うときに少し緊張するのは普通のことですが、問題はその緊張や恐怖が大きくなって、社会生活に支障をきたすほど苦痛になってしまうのがあがり症です。

緊張に伴う症状を単なる「性格の問題」と考え、苦しみを訴えたがらない人は少なくありません。

また、家族や親しい友人とのプライベートな場面では問題が生じないケースも多々あります。

そのため、自分があがり症であることに気づかず、「過剰な興奮」や「心配性」であると片付けてしまう人も少なくありません。

しかし、問題が深刻なため、行動範囲を狭め、社会生活に溶け込めず孤立してしまうこともあります。

あがり症の根底には、対人関係における苦痛があります。

あがり症の特徴は「視線への恐怖」です。

「見られている」という感覚は、社会的な場面で極度の緊張を引き起こします。

動物は一般に、相手を威嚇するために「凝視」します。

人間も動物の一種ですから、じろじろ見られると恐怖を感じるのは当然です。

日本では他者と接するときに苦痛を感じる状態を「対人恐怖症」と呼んできました。

あがり症と対人恐怖症は、まったく同じものではありませんが、重なり合う部分があります。

あがり症の基本的な症状は、社会的な場面での不安や恐怖といった心理的な問題ですが、身体的な症状にも悩まされます。

あがり症の原因は?

あがり症の原因は、現在のところよく分かっていません。

発症の原因は1つではなく、複数の要因が関与していると考えられています。

不安や恐怖を増幅しやすい脳の生物学的要因、生い立ちや経験による環境的要因、遺伝的要因などがあります。

遺伝的要因よりも、生い立ちや社会的状況での経験などの環境的要因の方が、発症に強く影響すると考えられています。

特に、過保護に育てられた人や、厳しく育てられ、励まされたり褒められたりした経験のない人に環境要因が多いと言われています。

これは、ストレスのかかる場面での対処法を学ぶ機会や、同じ場面での「成功体験」を積む機会が少なかったことが関係していると考えられています。

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